COLUMN 世界の小売業 vol2.ロシア

2023.09.22


2021年入社のyuriです。
日本で一番大きい小売業といえばイオンと即答できる方が多いかと思いますが、他の国のナンバーワン企業はご存じですか?
今回は私の母国、ロシアの小売業をご紹介します。

ロシアの小売業で一番大きいのはX5グループという会社です。
2020年時点のロシア国内におけるX5グループの店舗数は17,707店(イオンは19,288店)、従業員数は約34万人(同約57万人)、売上は約2.98兆円(同約8.60兆円)です。(*1)
X5グループの最も代表的な店舗ブランドは「ピャテョロチカ」と「ペレクリョストク」です。都市部では最も見かけるお店かもしれませんね。

リアル店舗からオンラインへ

以下は2021年に調査された、ロシア人がよく利用する業態別の割合です。(*2)

2021年には新型コロナの影響で在宅勤務が増えたので、オンラインショップの利用がぐんと伸びました。これは日本でも同じ傾向があると思います。

ギーバーマーケットとは、いわゆる大型スーパーマーケットのことです。ミニマーケットはコンビニよりももっと小さな、町の商店のようなお店です。店舗面積の順番では、一般的に ギーバーマーケット>スーパーマーケット>コンビニ>ミニマーケット となります。

週末にまとめ買いをするときにはギーバーマーケット、仕事帰りにさっと買いたい時にはコンビニまたはミニマーケット、もう少し品揃えがほしければスーパーマーケット、というように使い分けをしています。

日本の小売業は親切すぎる?

同じ小売業でも、ロシアと日本ではいくつかの違いがあるのでご紹介します。
1.ロシアの小売業は量り売りが多い
自分で必要な数を袋詰めして、価格のラベルを発行して、レジに持っていきます。日本ではあまり量り売りはしないように思います。

2.ロシアはレジの担当者が座ったままで作業をすることが普通
ずっと立ったままの日本のレジは疲れそうです。レジの担当は高齢者が多いので、座って待機できるようになっています。

3.ロシアは自国以外のブランドを多く売っている
日本では国内メーカーの商品が多いですよね。ロシアでは国内メーカーの商品ももちろんあるのですが、他国のメーカーの商品が同じくらい陳列されています。

4.ロシアはお釣りのお金がないことがある
お釣りがなければ商品を売ってくれない可能性が高いです。

5.ロシアは少額のお釣りはもらわない
お釣りの金額が少なかったり、細かいお金がレジになかったりするときには、お釣りを四捨五入してお客様に渡すか、お客様が自分から「結構です」と言って、お釣りをもらわずに帰ることが多いです。

6.ロシアは高額紙幣で少額支払いができない
例えばガムを買うときに、5千円札で払おうとしたら、店員さんは商品を売ってくれないことが普通です。

7.ロシアはレジで電気代などを払うことができない
日本の収納代行はとても便利です。

8.ロシアは入口の隣にロッカーが設置されている
リュックや袋などをこのロッカーに預けないと店に入れません。
盗難防止のためです。

9.ロシアはレジの間違いを修正するのが大変
もし店員さんが間違って商品をレジで2回スキャンしてしまった場合、自分でキャンセルすることができません。レジの操作ができる人はマネージャーだけです。マネージャーがくるまで長い時間待つのが普通なのです。

10.ロシアはアルコールの販売は8時から23時まで
日本では24時間コンビニでお酒が買えます。ロシアにいるときは、23時に間に合うように急いで買いにいくことがありました。また、ロシアでは大規模なお祭りのときに、お酒の販売が禁止されます。お酒を飲みすぎてトラブルが起こることを防ぐためです。

11.ロシアは「お先にどうぞ」がよくある
レジに並んでいる時に、もし一つの商品だけ買いたい人がいた場合、先に会計するのを勧めてくれることが多いです。
日本はみんな順番に待ちますね。

以上、ロシアの小売業のご紹介でした。

これからも新しい違いや面白い情報を探し、収集し続けます。
皆さんにぜひまた読んでいただきたいと思います!

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