COLUMN
賞味期限管理のDX推進状況とは?
小売業の実態を調査結果から探る!解決策はデジタル化にあり
小売業において、商品の賞味期限を管理することは重要な業務の一つです。当該チェック作業は、商品ひとつずつ人海戦術で定期的に実施するなど、その作業量は月に延べ20時間~30時間かかると言われています。従って、この分野でも作業の効率化を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進みつつあります。そこで、業界における現在地とDX化の方向性を探りたいと思います。
今回は、アンケート調査結果をもとに小売業の賞味期限管理のDXの推進状況を踏まえたうえで、現状の課題やDX化の効果検証、解決策となるおすすめのソリューションをご紹介します。
賞味期限管理のDX推進状況
株式会社シムトップスが2024年4月30日から5月1日に行った、従業員10~300名の中小企業の総合小売、食料品小売業の管理職100名に対する「中小企業の賞味期限管理のデジタル化に関する実態調査」の結果によると、賞味期限管理のDXの推進状況を知ることができます。
賞味期限管理の方法
現在の賞味期限管理の方法について、上位3位は「紙帳票」(25.0%)、「在庫管理システム」(19.0%)、「Excelやスプレッドシート」(13.0%)でした。
未だに「紙帳票」の手法がトップとなっているほか、「Excelやスプレッドシート」といった半アナログの手法を取っている企業も多くあることがわかります。
「非デジタルでの賞味期限管理」に約7割が課題
この調査においては「紙帳票」や「Excelやスプレッドシート」の管理方法を「非デジタル」と定義しています。この非デジタルで管理している企業に対して、非デジタルによる賞味期限管理に課題を感じているかと尋ねたところ、感じている人は68.4%と約7割にも上りました。
内訳は、「非常に感じている」が39.5%、「やや感じている」が28.9%です。
非デジタルで管理している多くの企業は、現行の手法について何らかの課題を感じているようです。
非デジタルでの賞味期限管理に感じている課題
では、「紙帳票」や「Excelやスプレッドシート」といった非デジタルでの賞味期限管理について、どのような点に課題を感じているのでしょうか。アンケート結果では次の順に多くを占めていました。
・チェック漏れやミスのリスクがある:80.8%
・期限チェックを行う時間や人手が足りない:57.7%
・管理不足により過剰在庫や廃棄ロスに繋がる:34.6%
・データの更新に時間がかかるため、確認が遅くなる:26.9%
・非効率な発注により原価率の上昇や、機会損失が発生する:3.8%
特にチェック漏れやミスのリスクと、時間や人員のリソース不足に課題を感じている人が多いことがわかります。
紙帳票を用いたチェック作業においては、スタッフが目視してその都度、手書きで記録していくのが一般的です。見落としや記載ミスなど人間が行う以上、どうしても起こり得るため、リスクは避けられません。
またExcelやスプレッドシートであっても、手書きしたメモから転記したり手入力したりするため、ミスは起こり得ます。
これらの課題を解決する方法の一つとして、デジタル手法に切り替えることがあげられます。
賞味期限管理をデジタル化することで期待できる効果
賞味期限管理をデジタル化することにより、どのような効果が期待できるのでしょうか。効果を知った上で、切り替えを検討するのをおすすめします。主な効果をご紹介します。
リソース不足の解消
デジタル化により、目視による手入力の作業を効率化できれば、時間や人員のリソース不足の解消につながります。例えばハンディ端末などを利用してスキャンして読み取る方法であれば、手書きや手入力の手間と時間を削減できます。
また、賞味期限が近づいてきたらアラートの通知を受け取ることができるシステムもあります。この機能があれば、より確認作業の時間を短縮できます。
ヒューマンエラーの削減
紙帳票への手書きやExcelなどへの手入力の作業を、ハンディ端末を使用して入力を代替することで、ヒューマンエラーを大きく削減できるでしょう。賞味期限切れの商品を誤って販売してしまうといったリスクも減るため、信頼や売上にも良い影響が及びます。
過剰在庫や廃棄ロスの削減
デジタル化を進めることで、過剰在庫や廃棄ロスの削減にもつながります。賞味期限管理のシステムは一般的に在庫管理システムに紐づいていることが多く、従前よりも効率化する可能性があります。そのため、発注コントロールが容易になり、在庫リスクを低減できます。
また賞味期限を日々、デジタルデータで正確に管理することで、賞味期限にまつわる販売ルールを守りやすくなり、想定外の廃棄も削減できるでしょう。
ペーパーレス化やDXの推進
紙帳票からのデジタル化はペーパーレス化を実現するため、紙帳票の印刷代や用紙、インク代が不要になり、コスト削減が可能です。
またデジタル化が進めば、DXの推進にもつながります。サービスやビジネスモデルの変革をもたらし、より顧客ニーズに合ったビジネス展開が可能になるでしょう。
【関連コラム】
>小売業の賞味期限チェック~管理方法を効率化する方法とは
賞味期限管理のデジタル化ならブライセンのB-Luckがおすすめ!
賞味期限管理のデジタル化を進めることで複数のメリットが得られますが、その一方で課題もあります。
先にご紹介した調査結果では、「在庫管理システム」「賞味期限管理アプリ」「POSシステム」と回答した人のうち、デジタルでの賞味期限管理に課題を感じている人は57.5%と約6割にも上っています。
課題の内容として多かった上位2項目は、次の内容でした。
・データ更新が遅れ、常に最新の情報を確認できない:36.8%
・データ入力の誤りが頻発し、精度が担保できていない:31.6%
デジタル化をしても、データ更新の遅れや入力ミスのリスクのあるシステムでは、課題が残ってしまうようです。
このデジタル化の課題については、ブライセンがご提供するB-Luckの「循環式賞味期限チェック」が解決できます。
B-Luckの「循環式賞味期限チェック」とは?
B-Luckは小売業向けのAI需要予測型クラウド自動受発注システムを中心とした、効率的な在庫管理を実現するソリューションです。このB-Luckにはさまざまな機能をご用意しており、そのうちの一つに賞味期限管理を効率化する「循環式賞味期限チェック」があります。
「循環式賞味期限チェック」は、全商品を定期的にチェックするのではなく、賞味期限アラートの出た商品だけをチェック対象とすることで、大幅な効率化を実現します。
そのため賞味期限の手作業によるチェックのヒューマンエラーを防ぎたい、作業時間の確保がむずかしいといった課題を解決します。
特徴とメリット
・賞味期限アラート管理による賞味期限チェック作業の効率化
「循環式賞味期限チェック」を用いれば、初期設定作業後には賞味期限が近づいていることを知らせるアラートが出た商品のみチェックすれば良いため、作業が効率化します。
現場における日々の作業は、アラートが出た商品に対して担当者が画面上に指示された処理を行い、残りの商品の賞味期限日付をスキャンするだけです。
これによって対応漏れや遅れが減り、常に最新の情報を保ちやすくなります。
あるドラッグストアの導入事例では、賞味期限チェック確認作業件数の約90%が削減されています。
・データ入力不要で誤りも起きづらい
初期設定の際も、賞味期限の入力は手入力ではなく、OCR付ハンディ端末を利用します。簡単で確実な賞味期限日の入力が可能になるため、誤りも削減できます。
・段階的な値引き対応により、値引きロスも改善
「循環式賞味期限チェック」では、商品ごとに値引きや廃棄のルールを最大5段階設定できるため、適切なタイミングでの段階的な値引きや廃棄が可能です。
万が一、すでに賞味期限が切れている商品があった場合も、アラートメールにて通知が届くため、処理漏れによる期限切れ商品をなくすことができます。
まとめ
今回は中小企業の小売業における賞味期限管理のDX推進状況や課題、解決策をご紹介しました。
賞味期限管理のデジタル化は有効でありながら、新たな課題に直面することがあります。このことから、あらかじめ、より効率的なシステムやソリューションを選択するのをおすすめします。
B-Luckの「循環式賞味期限チェック」は、賞味期限管理のデジタル化を進め、DXの推進にもつながります。ぜひこの機会にご検討ください。
>循環式賞味期限チェック
>※調査出典:i-Reporter
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